相馬LNG基地の試運転開始について

石油資源開発株式会社（JAPEX、以下「当社」）は、2013年11月に最終投資決定を実施し(*1)、2014年11月から当社が建設作業等を進めていた(*2)相馬LNG基地（福島県相馬郡新地町、相馬港4号埠頭）について、本年11月30日にLNGに係る当基地内の設備（以下「基地設備」）が完成したことを受け、2018年3月の操業開始に向けた試運転を12月1日に開始しましたので、お知らせします。

相馬LNG基地は、国内最大級の23万キロリットル地上式LNG（液化天然ガス）タンク、外航船および内航船バース、LNG気化設備、LNG出荷施設などを擁する、大型LNG基地です。当基地は、海外からLNGを受け入れ、LNGを気化したガスを本年11月1日より供用を開始した相馬・岩沼間ガスパイプライン(*3)（福島県相馬郡新地町～宮城県岩沼市、以下「相馬岩沼ライン」）経由で新潟・仙台間ガスパイプライン（新潟県北蒲原郡聖籠町～宮城県仙台市）へ送出するほか、ローリーや内航船によりLNGを液体のまま出荷するサテライト供給の拠点となります。当基地の操業開始後は、日本海側と太平洋側をつなぐ当社天然ガスパイプラインネットワークの供給安定性、ならびに当社のパイプライン沿線ならびに基地周辺における天然ガス・LNG供給力の、さらなる向上を実現します。

試運転期間中は、基地設備ならびに相馬岩沼ラインやLNGローリー、内航船などが連携した稼動確認、ならびに、操業開始に向けた各種法定手続きや準備作業等を進めていきます。なお、12月6日にLNG船第一船が相馬港へ入港し、LNGを当基地へ受け入れる予定です(*4)。

また、当社が出資する福島ガス発電株式会社（FGP）が2016年10月に投資を決定した、当基地への23万キロリットル級地上式LNGタンク（以下「2号タンク」）建設とLNG気化設備増設(*5)（以下「二期工事」）については、当社がその建設・運用管理をFGPより受託しています。二期工事は、本年4月に2号タンクの建設を開始しており、LNG気化設備の増設は2018年春に開始する予定です。なお、二期工事で建設・増設する設備は、当基地隣接地で本年10月に着工したFGPの「福島天然ガス発電所」の商業運転開始（予定）にあわせ、2020年春に操業を開始する予定です。

相馬LNG基地の概要については、別紙（PDF版参照）を参照ください。

当基地は、東日本大震災復興特別区域法にもとづく復興推進計画の認定を受けるとともに、エネルギー港湾制度の適用による港湾整備の促進において、国ならびに福島県の支援を受けています。また、福島県浜通り地域における産業基盤の再構築や新たなまちづくりを進めるため、政府ならびに福島県が推進する「福島イノベーションコースト構想」における、エネルギー関連産業の集積を目指すための主要プロジェクトのひとつに位置づけられています。

当社は、相馬LNG基地を起点とする当社国内天然ガス供給ネットワークの拡大、ならびにFGPが推進する相馬港での天然ガス火力発電事業への参画を通じ、周辺地域の発展への貢献、また、当社の収益基盤である天然ガス事業をいっそう強固にするとともに、天然ガス周辺分野への事業拡大による、「E&Pを軸とする総合エネルギー企業への転換」を目指していきます。

本件の2018（平成30）年3月期通期連結業績への影響は軽微です。また、本件の2018（平成30）年3 月期以降の当社連結業績への影響については、都度適切に開示します。

関連ニュース

• 2014年11月13日付当社開示資料「相馬LNG基地の建設工事着工について」