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大偏距掘削(ERD)

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大偏距掘削(ERD:Extended Reach Drilling)は、石油・天然ガスがたまる容器となる地下構造(トラップ)に向けて掘削する坑井を、垂直に掘るのではなく、高い傾斜をつけて水平方向により遠くの位置まで掘り進める技術です。

石油・天然ガスの探鉱や開発では、坑井を掘削し確認したい有望地点の真上が、山や河川、市街地などの場合があります。そのため、垂直に掘ることができない場合は、少し離れた場所から「傾斜掘り」の技術を使って坑井を掘り進めます。この「傾斜掘り」の技術を進化させたのがERD技術です。より高い傾斜の坑井を掘り進めることで、より水平方向に長い距離までの坑井を掘削できるようになりました。

近年はERD技術の積極的な採用が進んでいます。たとえば、陸上から遠く離れた海底下に存在する石油・天然ガスも、その真上に海上基地を構築して垂直方向に掘削するのではなく、陸上基地から斜めに掘削して効率的に石油・天然ガスを確認し採取することが可能になりました。

国内でのERDへの取り組み

日本国内の坑井でもERD技術が応用されており、JAPEXでもERD技術を活用した大偏距かつ大深度の坑井掘削の経験と実績を積んでいます。

2014年には、北海道苫小牧市の勇払油ガス田で、地下4,600mの大深度で500mの水平坑を掘削しました。

また、当社も出資する 日本CCS調査株式会社(JCCS)が進める政府の実証事業である、北海道苫小牧沖でのCCS(二酸化炭素の回収・貯留)実証試験のCO2圧入井の掘削を、JAPEXグループが受託し実施しました。この坑井の掘削にもERD技術が活用されています。

苫小牧CCS実証試験のCO2圧入井掘削

2015年に、掘削長5,800m、垂直深度2,753m、かつ坑井の掘り始めから到達点までの水平距離(偏距)が4,346mの大偏距井を完掘しました。この偏距は、東京スカイツリー7つを横に並べた長さに匹敵する、国内最長の大偏距井となっています。

erd_diagram.jpg

掘削した圧入井の模式図(出典=*1)

(出典)

*1: 2020年5月付経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、日本CCS調査株式会社「苫小牧におけるCCS大規模実証試験30万トン圧入時点報告書(「総括報告書」)」転載許諾済

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