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カナダ アルバータ州Hangingstone鉱区オイルサンドプロジェクトにおける拡張開発事業の生産操業開始と3.75セクション地域の生産操業終了について

石油資源開発株式会社(JAPEX、以下「当社」)は、当社在外連結子会社であるJapan Canada Oil Sands Limited(以下「JACOS」)を通じて進めている、カナダ・アルバータ州ハンギングストーン(Hangingstone)鉱区におけるオイルサンドプロジェクトについて、オイルサンド拡張開発事業(以下「拡張開発事業」)が8月3日(現地時間)にSAGD法(*1)によるビチューメン(オイルサンド層から採取される超重質油)生産操業を開始したこと、ならびに、同鉱区3.75セクション地域(以下「DEMOエリア」)でのSAGD法によるビチューメン生産操業の終了を本日開催の取締役会において決定したことを、お知らせいたします。

本日お知らせするそれぞれの詳細は、以下のとおりです。

1. 拡張開発事業における生産操業開始について

拡張開発事業は、JACOS が 75%の参加権益を有してオペレーターとなり、25%参加権益を有する Nexen Energy ULC(CNOOC Limitedの100%保有子会社)をパートナーとする共同事業で、日量2万バレル規模でのビチューメンの生産操業を目指しています。2013(平成25)年2月に現地での工事に着手し、2015(平成27)年2月にはSAGD法でのビチューメン生産操業に必要な坑井(ビチューメン生産井および水蒸気圧入井)の掘削を完了し、本年2月には中央処理施設が完工しました。その後、生産操業開始までの最終準備段階として、地下300m付近にあるオイルサンド層内の温度および圧力を上昇させるため、坑井への水蒸気圧入(水蒸気循環モード)を4月末に開始しました(*2)。

その後、坑井付近のオイルサンド層における十分な温度および圧力の上昇を確認できたことから、8月3日(現地時間)に、最初の坑井を水蒸気循環モードから本格生産操業モードに切り替え、生産操業を開始しました。開始時点のビチューメン生産量は日量千バレル超で、順次他の坑井も本格生産操業モードに移行していくにつれて生産量は徐々に増加し、2018(平成30)年下半期に、日量最大2万バレルに到達する見込みです。

また、拡張開発事業の競争力強化、ならびに価値最大化に向けて、操業費・一般管理費や将来の設備投資などの最適化によるコスト削減や、生産効率向上に向けた改良SAGD法の導入検討などを通じた、プロジェクトの経済性改善を目指していきます。

なお、生産開始にともなう2018(平成30)年3月期の当社通期連結業績への影響については、本日別途公表の「業績予想の修正、および営業外費用、特別損失、法人税等調整額の計上に関するお知らせ」をあわせて参照ください。

2. DEMOエリアにおける生産操業終了について

JACOSはDEMOエリアにおいて、1999(平成11)年にSAGD法での試験生産操業を開始して以降、累計3千5百万バレルのビチューメンを生産してきましたが、2016(平成28)年5月に発生した山火事や、油価の低迷下における収支の改善などを考慮し、同年5月12日に生産操業の一時休止を決定しました(*3)。

当社およびJACOSは、これまで生産操業再開の可能性を検討してきましたが、依然として油価を含む事業環境の見通しは厳しく、また、オイルサンド層内の温度および圧力の低下とともに既存施設によるSAGD法での生産操業再開の技術リスクが高まっていく現状を踏まえ、今回のDEMOエリアにおけるSAGD法でのビチューメン生産操業終了の決定にいたりました。

なお、本決定にともない、2018(平成30)年3月期当社通期連結業績において、DEMOエリアに係る有形固定資産残高6千9百万米ドル(日本円約76億円、110円/米ドル換算)について、生産高比例法による償却により、全額を営業外費用に計上する予定です。本件の2018(平成30)年3月期の当社通期連結業績への影響については、本日別途公表の「業績予想の修正、および営業外費用、特別損失、法人税等調整額の計上に関するお知らせ」をあわせて参照ください。

注)

*1:SAGD法(Steam Assisted Gravity Drainage)とは、地下300m前後にあるオイルサンド層内に、5mの正確な上下間隔で500~1,000mの水平区間を持つ2本の坑井を掘削し、上部の水蒸気圧入井に高温高圧の水蒸気を連続的に圧入してオイルサンド層内を加温させることにより、ビチューメンに流動性を持たせ、重力によって下方に流れたところを、下部のビチューメン生産井から熱水とともに地上に生産する手法。また、生産に利用した熱水は90%以上をリサイクルし、取水・廃水を最小限にした効率的な操業を実施。生産立ち上げ時には、水蒸気圧入井、生産井の両方に水蒸気を圧入し(水蒸気循環モード)、地層内の温度・圧力の十分な上昇を待って、SAGD法本来の坑井使用モード(本格生産操業モード)に切り替えを行う。

*2:2017(平成29)年5月2日付公表当社資料「カナダ国アルバータ州Hangingstone鉱区オイルサンド拡張開発事業における水蒸気圧入開始について」参照。

*32016(平成28)年512日付公表当社資料「カナダ国アルバータ州Hangingstone鉱区3.75セクション地域におけるオイルサンド事業の生産操業の一時休止について」参照。

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