SKK Migasとインドネシアにおける ハブ＆クラスター型CCS/CCUS実現に向けた協力に係る覚書を締結

石油資源開発株式会社（JAPEX、本社：東京都千代田区、代表取締役社長：藤田 昌宏、以下「当社」）は、インドネシア石油ガス上流事業監督執行機関（以下「SKK Migas」）と、インドネシア共和国（以下「インドネシア」）におけるCCS（Carbon dioxide Capture and Storage：二酸化炭素(CO₂)の回収・貯留）およびCCUS（Carbon dioxide Capture, Utilization, and Storage：CO₂の回収・有効活用・貯留）プロジェクトの開発および実施に向けた協力に合意（以下「本合意」）し、両者による覚書を本日締結しました。

インドネシア政府は、世界的な脱炭素の流れにともなうエネルギー転換要請の加速を踏まえ、2030年までに温室効果ガス（GHG）排出量を43.2％^(*1)削減し、2060年までにCO₂ネット排出量ゼロを達成するという政府目標を策定・発表しています。この目標を達成するため、インドネシア国内の石油・天然ガス上流事業を管轄する政府機関であるSKK Migasは、持続的な経済成長のための石油・天然ガスの生産量拡大に加え、GHG削減においても主導的な役割を果たすことを期待されています。

当社は、国内外の石油・天然ガスE&P^(*2)事業で培ってきた調査、掘削、モニタリングなどの知見を活かした2050年カーボンニュートラル社会実現への貢献を目指し、CCSおよびCCUSの早期事業化に向けた検討を進めています。インドネシアにおいては、石油・天然ガスE&Pプロジェクトへの30年以上の参画実績に加え、脱炭素関連の取り組みとしてCCUSの実現可能性に関する調査を2017年から進めており、2021年からはインドネシア国営エネルギー会社プルタミナグループならびに石油ガス技術研究開発センター（LEMIGAS）らと共同で、二国間クレジット（JCM：Joint Crediting Mechanism）を活用したCCUSプロジェクトの事業性評価スタディを開始しています。

これらの背景、ならびに2022年1月10日に締結された「日本国経済産業省とインドネシア共和国エネルギー鉱物資源省との間のエネルギー・トランジションの実現に関する協力覚書」を踏まえた2国間のさらなる協力推進の観点から、両者の今後の方向性が一致し、このたびの本合意にいたりました。

今後は覚書にもとづき、インドネシア国内における将来的なCO₂-EOR（Enhanced Oil Recovery：石油増進回収）を用いたCCUSプロジェクトの立ち上げや、日本を含む国外からのCO₂の受け入れが可能なハブ＆クラスター型^(*3)CCS/CCUSの構築を視野に、両者間での情報共有や、技術面・ビジネス面の相互支援を行います。また、必要な制度設計やアウトリーチ活動^(*4)計画立案などについても、SKK Migasと連携し関係各所との協議や調整を行う予定です。

当社は、国内外におけるカーボンニュートラル社会実現を目指した課題の解決や事業の実現により、時代に合ったさまざまなエネルギーを供給する「総合エネルギー企業」としての成長と企業価値のさらなる向上を引き続き目指してまいります。